ニースから1時間ほどの街ヴァンスからさらに山道を車で10分ほどの所にある、小さな村、トゥレット・シュル・ルー。石造りの家が重なり合う岩山にあるこの村は、街中を歩いていると、まるで中世へトリップしたような気分になります。
スミレの花の栽培で有名な、この村では 例年、2月の末にスミレの花祭りが開催されます。
スミレ自体は200年ほど前から この村で栽培されていますが、お祭りは1952年、ヴィクトール・ラントンという宝石商の提案で行なわれ始めました。
お祭りは毎年2月末から3月初め頃に開催され、今年は、2月27日(土)〜28(日)の2日間にわたって開催されます。
主な開催内容としては、スミレの花を使って作られる様々な食品の試食会、スミレ畑の訪問、楽隊のパレード、生花展、中世の村訪問、スミレのブーケ ( 10000~15000束 )を使った花の山車のパレードなど、街がスミレで溢れる様々なイベントで街も人々も大いに盛り上がります。そして2日目には村でのディナーとダンスが催されます。
村で栽培されているスミレの花は”ヴィクトリア”という種類のスミレです。10月の中旬から3月の中旬までが開花の時期です。その他、5月〜7月にかけて 葉の部分も収穫され、香水で有名な グラースの町に送られて、香水のエッセンスになります。
そしてスミレの花は鑑賞用や香水だけでなく砂糖漬、アイスクリーム、シロップ、ジャムなどにも使われます。
南仏の騒々しさを逃れた、 ひっそりしたトゥレット・シュル・ルー村はこのシーズンだけコート ダジュールの数あるお祭りの中でも 特に個性的な素晴らしい展開を見せてくれます。
スミレの花言葉は「小さな幸せ」。ぜひ、この小さな村トゥレット・シュル・ルーで小さな幸せを見つけてはいかがでしょうか。